20161006

第四十五回 日本画無料講座 日本画の保管方法

棚や押入れに日本画を入れてはいけません!

博物館資料保存論―文化財と空気汚染
その日本画の保管方法、ちょっと待った!日本画は棚や押入れに収納する前に、その収納先は湿気が貯まるタイプかどうか、調べてみましょう。特に一階に絵画を保管する際には要注意です!しばらく使っていない戸棚や押入れを開けると、むせたり、むっとしたことはありませんか?そんな場所に日本画を収納してはいけません!日本画も本と同じように紙でできていますし、革のバッグと同じで膠を含んでいますから、日本画の保管はそのような場所に収納してはいけません。もちろん外からの光で部屋が明るくなるような場所にも日本画を保管してはいけません。ネズミなどにかじられるおそれもあります。

日本画を収納するときは、湿気が貯まらず適度に通気性のある場所に保管します。正倉院のような環境がベストです。できれば蔵や、3階建ての家に住み、2階あたりで中性紙に包んで保管したいところです。できるだけ、理想の保管場所づくりを目指しましょう。

本がカビるようなおうちに住んでおられる場合は、同じ場所に日本画をずっと置いておかないようにしましょう。空気清浄機を使ってみると、見えない茶色の汚れが空気中に漂っていることがわかります。