白土
日本画における白土とは、ケイ酸やアルミニウムを主成分とする白色の土性顔料のことです。古代における「白土」とは、白色の岩石の顔料「ハロリサイト」「カオリナイト(クレー=カオリン)」「白色粘土」で、壁画の塗料や、乾漆像にも下地材もしくは人物の肌の色として使われていました。
白土の性質は、現代の精製技術では白色度の高い顔料となり、発色をよくするために地塗りに好んで使われる方もいらっしゃいます。
厚めに白土を塗った表面はつるっとした感じで、水分をよく吸い込みます。
水分を吸収する性質から、厚めの白土に絵の具を塗ると、じゅわっと染み込むように気持ちよく塗れるところが白土の特徴です。
白土は吸湿性がありますので、多湿の環境は避けましょう。
カオリン(精製品) 10kg |
ケイ酸白土=シリカ=二酸化ケイ素(SiO2)で構成される物質
別府温泉の泉質でもあるシリカは、石英の主成分です。日本画では水晶末として使われています。
ケイ酸塩白土=シリケート=ケイ酸塩
火成岩、変成岩、堆積岩に含まれる成分。
ケイ酸を含む土いろいろ
白土の使い方
白土は、乳鉢で空摺りしてから使います。
小さな乳鉢よりも、Lサイズの乳鉢のほうがよく摺れます。
白土を取扱いの際は、呼吸器に入らぬようにしてください。